慢性便秘とはどんな症状?

慢性便秘とはどんな症状があるの? その種類とともにご紹介します。

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便秘は、最もポピュラーな体の不調です。
「今まで全く便秘で悩んだことがない」という方のほうが、少ないでしょう。
便秘の中でも、長期間続いているものを「慢性便秘」と言います。
そこで今回は、「慢性便秘とはどのような特徴があるのか」ということをご説明しましょう。
慢性便秘の中にもいくつか種類があり、症状によってはすぐに病院で診察してもらったほうがよいもののあります。
「たかが便秘」と侮ってはいけません。
改善方法もご一緒にご紹介しますので、長年便秘で悩んでいる方はぜひこの記事を読んで参考にしてください。

目次

  1. 便秘の種類とは?
  2. 慢性便秘の種類とは?
  3. 便秘を放っておくとどうなるの?
  4. 便秘を解消する方法とは?
  5. おわり

1.便秘の種類とは?

まず始めに便秘の種類をご説明しましょう。
放っておいても治る便秘と、治りにくい便秘があるのです。

1-1.一過性便秘

生活習慣や食生活の変化やストレスなどが原因で一時的に便秘になることを、「一過性便秘」と言います。
長期旅行をすると便秘気味になる、という方は多いでしょう。
これも一過性便秘のひとつです。
また、進学や就職で環境ががらりと変わると便秘になる方もいるでしょう。
「一過性」という言葉が示す通り、環境に慣れたり食生活を変えたりすれば自然と便秘は解消します。
しかし、一過性便秘をいつまでも放置しておくと、慢性便秘に移行してしまうかもしれません。

1-2.慢性便秘

慢性便秘とは、一過性便秘が治らずに慢性化したものを言います。
努めて便秘解消を心がけてもなかなか改善せず、不快な思いに悩んでいる方も多いでしょう。
中には十年以上便秘で苦しんでいる方もいます。
また、年を取ると便秘になる人も増えるのです。
さらに慢性便秘の中には、病気が原因のものもあります。
これは、放置しておいても治りません。
また、便秘が症状のひとつである病気の中でも、「大腸がん」は放っておくと命にもかかわります。
ですから、「たかが便秘」と思って放っておいてはいけません。
あまりにも続くようなら、病院で診察してもらいましょう。

2.慢性便秘の種類とは?

さて、今ご紹介した慢性便秘の中にも、いくつかの種類があります。
この項では、慢性便秘の種類と特徴をご紹介しましょう。

2-1.習慣性便秘

これは、便意を我慢しているとなってしまう便秘です。
便意は尿意と違って、しばらく我慢していると消えてしまいます。
ですから、出勤途中や外出中などに便意が起きても我慢し続けていると、やがて便意を感じなくなり便秘になるのです。
特に朝ぎりぎりまで寝て朝食も取らずに出かける人や、子育てに追われている主婦などに起こりやすいでしょう。

2-2.弛緩性便秘

筋力の低下や市販の下剤の乱用などで、腸の蠕動(ぜんどう)運動が弱まっていると起こる便秘です。
腸は腹筋で支えられていますが、腹筋が弱まると腸も下の方へ落ち、いわゆる「ポッコリお腹」になります。
こうなると、便意が起こってもうまくいきめずに便秘になりやすいです。
運動不足なだけでなく、年をとって筋力が低下しても弛緩性便秘になりやすいでしょう。

2-3.けいれん性便秘

ストレスが原因でおこる便秘です。
腸は「第2の脳」と言われるくらい、精神の影響を強く受けます。
緊張すると下痢になるという方もいますが、便秘になる方も多いのです。
また、便秘と下痢を交互に繰り返す人もいるでしょう。
これがひどくなると「過敏性大腸症候群」になります。

2-4.器質性便秘

腸にポリープやがんができ、腸壁が盛り上がって狭まれば便が出にくくなります。
また、腸炎などを発症しても便秘になる場合があるのです。
前述したように、器質性便秘は放っておいても悪化するだけでしょう。
特に心当たりがないのに、急に便秘になった便が出るが細い便に血がついているという場合は、器質性便秘の可能性があります。できるだけ早く、病院に行って検査を受けましょう。

3.便秘を放っておくとどうなるの?

便秘を放っておくと腹部の膨満感だけでなく

  • 肌荒れ
  • 体臭や口臭の悪化
  • 体重の増加
  • いらいら

などの悪影響があります。
また、硬い便を無理に出そうとすると、肛門が切れて痔になる人もいるでしょう。
痔は決して珍しい病気ではありませんが、特に女性の場合は恥ずかしくて病院に行けないという人も多いです。
肛門の周辺は雑菌も多く、痔を放置しておくと悪化しやすいでしょう。
そうなると、最悪の場合手術が必要になります。
つまり、便秘を放置しておいて良いことは何ひとつありません。

4.便秘を解消する方法とは?

では最後に、便秘を解消する方法をいくつかご紹介します。
長年続いた便秘ほど、解消までに時間がかかるかもしれません。
しかし、根気強く解消する努力を続けましょう。

4-1.食物性繊維やビフィズス菌を取る

食物繊維やビフィズス菌は、便秘解消に大変効果的です。
しかし、食物繊維は野菜やいも類に多く含まれる「不溶性食物繊維」と海藻やこんにゃく、果物に多く含まれる「水溶性食物繊維」があります。
不溶性食物繊維は水分を吸って膨らむので、取りすぎるとと水分が少なくカチカチの便ができるかもしれません。
ですから、食物繊維を取る際はこんにゃくや海藻も一緒に食べましょう。
理想は不溶性食物繊維『6』に対して、水溶性食物繊維『4』だと言われています。

4-2.水分を取る

水分を取らないと便秘が悪化します。
しかし、水分と言っても紅茶やコーヒーは利尿作用があり、水分摂取には向きません。
便秘解消するには、やはり水をたくさん飲むのが一番でしょう。
しかし、冷たい水を飲むと内臓が冷え、腸の運動も鈍ります。
そこで、お勧めは40℃~50℃の白湯です。
これなら内臓も温まりますし、水分補給にも効果的でしょう。
朝一杯の白湯を飲む習慣をつければ、便秘解消しやすくなります。

4-3.朝ご飯を食べる

朝食を取らないと便秘がちになります。
「朝はどうしても食欲がない」という人には、スムージーがお勧め。
今は豆乳や牛乳に溶かすだけの、粉末タイプも売っています。
固形物が喉を通らないという方も、これなら食べられるでしょう。

4-4.時には薬に頼ることも大切

市販の便秘薬は乱用したり常習化すると大変ですが、頑固な便秘の場合はまずは出さなければどうしようもありません。
何日も便が出ずにお腹が張って苦しいという場合は、便秘薬を頼りましょう。
また、漢方を主体とした便秘薬は効目が穏やかで、習慣化もしにくいです。
妊娠中の場合は、医師に相談して薬を処方してもらいましょう

5.おわりに

いかがでしたか?
今回は慢性便秘の種類や原因、そして対処法などをご紹介しました。
まとめると

  • 慢性便秘とは、習慣化してしまった便秘のこと
  • 病気が原因の便秘は、すぐに病院で診察を受けることが大切
  • 食物繊維やビフィズス菌など、便秘に効く食べ物を食べよう
  • 水分は「水」を多めに取ろう
  • 便秘を解消するためには、薬に頼ることも必要

ということです。
便秘に苦しんでいる方の多くが、誰にも相談できずにひとりで悩んでいます。
しかし、便秘がひどくなると、病院での治療が必要な場合もあるのです。
1週間以上便が出ない時や、便秘と下痢を交互に長期間繰り返す時は一度病院を受診してみましょう。
レントゲンをとれば、便の詰まり具合や解消の仕方もある程度分かるのです。
また、米飯はパンよりも便秘解消に効果的と言われています。
野菜や果物があまり食べられない時は、コンビニでおにぎりを買いましょう。
具が昆布などの海藻ならばなお良いですね。
そこに飲むヨーグルトや海藻サラダを添えれば、より効果があります。