禁煙で便秘になったときの解消方法

禁煙したら便秘になるって本当? 禁煙で便秘になったときの解消方法!

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禁煙を始めた人の多くが直面する問題……それが『便秘』です。特に女性の喫煙者に多いといわれています。女性はもともと便秘になりやすいものですから、禁煙による便秘は非常に困っていることでしょう。

そこで、今回は禁煙時の便秘対策を中心にご紹介していきたいと思います。ぜひ、最後までお付き合いくださいね!

目次

  1. 禁煙すると便秘になるって本当?
  2. 排便機能が正常化されるまでにはどれくらいかかる?
  3. 禁煙中の便秘対策
  4. 便秘に効果がある食材

1.禁煙すると便秘になるって本当?

便秘に関するデマは多く存在します。

たとえば日本人は欧米人に比べて腸が長いので便秘になりやすい、と昔からいわれてきました。しかし、実はこの説は20年も前にアメリカ国立衛生研究所の研究により『大差がない』という結果が出ています。つまり、あまり信ぴょう性がないということですね。

では、禁煙すると便秘になるというのはどうなのでしょう。タバコと便秘は一見関係がなさそうに思えます。やはりデマなのでしょうか。

いいえ、違います。禁煙と便秘にはしっかりとした関連性があるのです。

1-1.ニコチンが血管を収縮させる

タバコというと真っ先に思い浮かぶのは『ニコチン』でしょう。人によってはタバコが吸いたくなることをニコチン不足などと表現することもありますよね。実はこのニコチンが便秘の大きな原因になるといわれているのです。

ニコチンには血管を収縮させる作用があります。胃腸に張り巡らされた毛細血管が収縮すると、排便しようという働きが生じてしまうのです。

これだけ聞くと、ニコチンはむしろ便秘に良いように思われるでしょう。実際、タバコを吸うことで便秘を解消する効果はあります。しかし、それはあくまで一時的なものに過ぎません。

ニコチンは体に蓄積されると内臓機能の低下を引き起こします。そのため、短期的には便秘に効いても長期的に見ると良いことはありません。

1-2.ニコチンが脳を狂わす

喫煙の習慣のない人はアセチルコリンという神経伝達物質が脳内で発生し、その物質によって便意を促します。しかし、ニコチンはアセチルコリンよりの排便作用の強い物質です。そのため、日常的にニコチンを摂取しているとアセチルコリンの役割を奪ってしまい、やがて体がアセチルコリンに反応しなくなってしまいます。

その状態で禁煙をしたらどうなるでしょうか。当然ニコチンが体内に入らなくなったためうまく排便ができず、結果として便秘になってしまうのです。

2.排便機能が正常化されるまでにはどれくらいかかる?

禁煙を続けると、ニコチンが不足して便秘になってしまいます。便秘はとてもつらいもの。仕事や日常生活に影響を及ぼすこともあるでしょう。いつまでも続かれては困りますよね。では、どれくらい禁煙すれば便秘は改善されるのでしょうか。

個人差が大きく正確なことはいえませんが、一般的にニコチンが体から完全に抜けて体の機能が改善するまでには、2~3週間程度かかるといわれます。

ニコチン自体は3日~5日の禁煙で完全に抜けるのですが、ニコチンになれた体を戻すのに時間がかかるのです。

3.禁煙中の便秘対策

便秘対策というと、真っ先に思い浮かぶのは下剤でしょう。しかし、下剤を使って排便していても根本的な解決にはなりません。薬に頼らない腸内環境の改善を目指すことが重要です。

3-1.水分をこまめにとる

1番重要なことは水分を多くとること。純粋に便を軟らかくして排便をしやすくするという目的だけでなく、ニコチン不足による禁断症状を緩和する作用があるといわれています。

とはいえ、水分だからといって何でも良いわけではありません。中には避けなければいけない飲み物もあります。その代表格がカフェインの含まれた飲料です。

お茶やコーヒーを飲むとトイレが近くなる経験は日本人なら多くの人が経験しているはず。そう、お茶やコーヒーを始めとしたカフェイン飲料には利尿作用があるのです。そのため、大量に摂取すると排便に必要な腸内の水分まで尿として排出してしまいます。

ただし、カフェインには腸の働きをよくする効果もあるので、一概に便秘を悪化させるわけでもありません。少量ならば便秘を改善させてくれるでしょう。しかし、カフェインによる排便に頼っていてはニコチンに頼っていた状況と何も変わっていません。正常に戻すという意味でもなるべく摂取しない方が良いでしょう。

おすすめはスポーツドリンク。スポーツドリンクは効率的に水分補給できるように作られているため、とても効果的です。できるだけスポーツドリンクや水を飲むように心がけましょう。

3-2.自律神経を整える

便秘は自律神経と密接な関係があります。せっかく便秘を治そうとしているのに自律神経が乱れていては、治る便秘も治りません。ですから、禁煙中にはなるべく自律神経の働きを正常にしておくことが大切です。

最も基本的な自律神経の整え方は、人間の正しい生活スタイルを守ること。朝に起きて夜に寝るという基本的な生活スタイルを守ることで、自律神経は正しい働きをするようになります。

また、寝るときにはなるべく暗い場所で寝る方が良いでしょう。明るい場所で寝ていると昼夜を誤認して自律神経が正常に働きづらくなります。

4.便秘に効果がある食材

4-1.ヨーグルト+オリゴ糖を摂取する

皆さんご存じでしょうが、ヨーグルトは便秘を改善させる効果があります。腸内に善玉菌を発生させ、腸内環境を整えてくれるからです。実は、それに加えてオリゴ糖を摂取すると効果が倍増するといわれています。

オリゴ糖には腸内で善玉菌のエサとなって繁殖を促す効果があるからです。また、オリゴ糖自体が食物繊維と似た性質を持っているため、オリゴ糖単体でも大きな期待が持てます。 

4-2.オリーブオイル

オリーブオイルには『オレイン酸』という物質が多く含まれており、腸内を滑らかにする効果があるとされています。とある実験によれば、毎朝大さじ1杯のオリーブオイルを飲んだ被験者64人中63人が改善を実感したそうです。

オリーブオイルはさまざまな料理に使えるため、比較的簡単に摂取ができます。便秘改善にはうってつけの食材です。積極的に取り入れましょう。

4-3.アボカド

女性に人気のアボカドは食物繊維を豊富に含んでいる食材で、便秘に効果が高いことで有名。また、肌にもとても良いので、一石二鳥です。

アボカドはパスタやサラダなどさまざまな料理に使えるため日々の食事に取り入れやすく苦になりません。日々の食事に取り入れていきましょう。ただし、カロリーが高めなので、大量にとらないように気を付けてくださいね。

4-4.バナナ

実はバナナも便秘に良いといわれています。特に効果的なのが、熟していない『緑色のバナナ』です。熟していない緑色のバナナには『レジスタントスターチ』というデンプン質が多く含まれています。レジスタントスターチはデンプンでありながら消化されにくいのが特徴です。そのため、食物繊維と同じような働きするといわれ、おなかの調子を整えるのに一役買ってくれます。

ただし、熟していないバナナは甘くありませんのでフルーツとして食べることはできません。料理して食べると良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回は禁煙と便秘にまつわる記事をご紹介しました。

  1. 禁煙すると便秘になるって本当?
  2. 排便機能が正常化されるまでにはどれくらいかかる?
  3. 禁煙中の便秘対策
  4. 便秘に効果がある食材

便秘は非常につらいものです。何日も出ないと腹痛で動くことすら困難になることも珍しくはありません。そのため、多くの人が便秘が原因で禁煙を諦めてしまいます。

しかし、便秘がつらいからといって、禁煙を諦めてしまっていては、いつまでたっても体は不健康なままです。つらいときには下剤を利用しても構いませんから、我慢して禁煙を続けましょう。

最大の目的は禁煙の成功です。そのことを忘れずに、うまく便秘と付き合っていきましょう!