
胃腸が弱いってどういうこと? 改善方法はどうすればいいの?
2015/08/24
監修: 快適ヘルシーライフ編集部
胃腸が弱くてちょっと食べすぎただけでも不快感がある、という方は珍しくありません。
胃腸が弱いと体のいたるところで不具合が起こります。
実は便秘も、胃腸が弱い方がなりやすいのです。
そこで、今回は胃腸の弱さを改善する方法をご紹介します。
体質だから仕方がないと思っている方も多いでしょうが、胃腸の弱さは改善できる場合もあるのです。
少し食生活や生活習慣を変えるだけでも、胃腸は強くなります。
弱い胃腸に悩んでいる方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
目次
1.胃腸が弱いとはどういうことか?
胃腸が弱い人というと、しょっちゅうおなかを下してトイレに駆けこんでいるというイメージがあります。
もちろんそれも胃腸が弱い人に起こりがちな症状のひとつです。
しかし、胃腸が弱ったときの症状はそれだけではありません。
腹部膨満感(ふくぶぼうまんかん)や食欲不振、胃痛や胸焼けも胃腸が弱ったときのサインです。
また、便秘も胃腸が弱った証拠でしょう。
つまり、「おなかが苦しくて、食欲がないなあ」と思ったら、胃腸が弱っていると考えてください。
胃腸の強さには個人差があります。
何を食べてもどんな状況でも胃腸に不快感を覚えない人も入れば、ちょっと環境が変わっただけで調子が悪くなる人もいるでしょう。
胃腸の強さには遺伝もありますが、生活習慣の結果胃腸が弱ってしまった場合もあるのです。
2.胃腸を弱らす習慣とは?
では、胃腸を弱らす習慣にはどのようなものがあるでしょうか?
この項では、その一例をご紹介します。
胃腸が弱いと感じている人は、お心当たりがあるのではないでしょうか?
2-1.暴飲暴食
ものを食べるということは、最も手っ取り早いストレス解消法になります。
仕事や勉強がうまくいかずにイライラしたりすると食べ物をドカ食いしてしまう人は、食べ物を食べるという行為でストレスを解消しているのです。
しかし、胃腸の消化吸収能力には限界があります。
常に食べ物がいの中に入っている状態だと、やがて胃腸は疲れて消化や吸収ができなくなるでしょう。
また、アルコールは飲み過ぎると胃壁や腸壁を荒らします。
アルコールを取りすぎると便秘や下痢をしやすくなるのは、それだけ消化器官を傷つけている証拠です。
2-2.不規則な食事時間
胃は空腹になると胃酸を分泌させて、食事をするように働きかけます。
空腹時におなかが鳴るのは、空っぽの胃が動いて空気が押し出されるからです。
このときに食事を取るのが最もよいでしょう。
しかし、仕事などが忙しいと食事が不規則になります。
また、朝ご飯を食べてから夜まで何も食べずに、夕飯をドカ食いする人もいるでしょう。
しかし、このような不規則な食事は胃腸を弱らせます。
特に、長い空腹の後にいきなり大量の食べ物を食べると、消化吸収が追い付きません。
その結果、消化不良を起こしたりするのです。
2-3.偏った食事内容
大人になるほど、バランスのよい食事をする機会が減っていきます。
外食は炭水化物や脂質が過多になることが多いでしょう。
また、飲酒しながら食事をすると脂っこくて塩からいものばかりになってしまいがちです。
さらに、無理なダイエットをして極端に食事を減らしたり特定のものばかり食べたりすると、胃腸の動きが弱まってしまいます。
2-4.精神的なストレス
胃腸は最もストレスの影響を受けやすい器官。
緊張が高まるとおなかを下したり、逆に便秘になったりする人が多いのは、ストレスが腸の働きを狂わすからです。
仕事などでストレスがたまると、消化吸収の能力が落ちて食欲がなくなることも多いでしょう。
その結果食べ物が食べられなくなり、ますます胃腸が弱くなる悪循環が起こります。
3.胃腸の働きを向上させるには?
では、どうすれば胃腸の働きが向上できるのでしょうか?
この項では、胃腸の動きを活発にする生活習慣や食生活をご紹介します。
3-1.おなかを冷やさない
おなかを冷やすと、胃や腸に通っている血管が収縮して血行が悪くなります。
そうすれば、胃腸の動きも悪くなるでしょう。
「でも、おなかを丸出しにすることはない」と思う方もいるかもしれません。
しかし、おなかは内側からも冷えます。
ビールやジュースに代表される冷たい飲み物を飲み過ぎると、胃腸は冷えるのです。
特に、冷房の効いた部屋で冷たい飲み物を飲めば、体の内と外から冷えてしまいます。
暑い夏はアイスクリームやかき氷もうれしいですが、胃腸が弱っているときはできるだけ控えましょう。
3-2.便秘を改善する
便秘になるということは、腸の動きが弱まっているということです。
また、腸が詰まっていると胃がよく動けずに消化不良になりがち。
ですから、便秘を改善させれば胃腸の働きもよくなります。
適度な運動や食物繊維、そして腸内の善玉菌を増やす食べ物の摂取などできることはいろいろあるでしょう。
しかし、すでにがんこな便秘になっているという場合は、薬に頼ることも大切です。
用法と用量を守って使用すれば便秘薬はとても有効な便秘解消法になります。
一度便秘を解消してから、改めて便秘にならない食生活を心がけましょう。
3-3.食事を決まった時間に取る
食事を決まった時間に取れば、胃腸の動きも規則正しくなります。
また、夕飯は遅くとも寝る3時間前までには終わらせましょう。
おなかがいっぱいの状態で眠ると、胃腸の休む暇がありません。
仕事が忙しくてとても無理という場合は、栄養補助食品やおにぎりなどを仕事の合間に食べましょう。
それだけでも空腹になりすぎるのを防げます。
また、食事はできる限りゆっくりと取ってください。
麺類などをすすりこんで短時間で終わらせると、その分消化吸収が悪くなります。
ゆっくりとかんで食べることで食物は、より吸収されやすくなるのです。
3-4.ストレス発散の方法を考える
ストレスがたまると胃が痛くなったり便秘や下痢をくりかえしたりする人は、ストレスの発散ができにくい方です。
特に、趣味がない人や休日は1日中家に閉じこもって眠っているような人は、ストレスを内にためこみやすいでしょう。
最も手軽にできるストレス発散方法は、体を動かしたり大声を出したりすることです。
景色のきれいな場所を散歩したりカラオケボックスで思い切り歌ったりすればストレスも発散しやすいでしょう。
4.おわりに
いかがでしたか?
今回は胃腸が弱いと感じる人のための改善方法をご紹介しました。
まとめると
- 胃腸が弱くなる原因は食生活や生活習慣、ストレスであることが多い。
- 暴飲暴食を控えて、便秘を解消しよう。
- 食事は決まった時間に食べよう。
- ストレスを発散する方法を身につけよう。
- おなかは暖かくしよう。
ということです。
また、からいものを食べすぎたりコーヒーなどの刺激物を飲み過ぎたりするのもよくありません。
胃腸の動きが弱まってきたら、消化のよいものを食べ飲み物は低刺激のものにしましょう。
今の季節は麦茶もお勧めです。
また、生まれつき胃腸があまり丈夫でない人は、漢方薬などで体質の改善を試みる方法もあります。
さらに、脂っこいものや塩からいものを食べすぎないようにするだけでも、胃腸は強くなるでしょう。
ただし、急に食べ物を吐き戻すようになったり、便に血が混じっていたりするような場合は病気の可能性があります。
このような症状が現れたら、すぐに病院を受診しましょう。