テニスをすると膝が痛い人へ

テニスをすると膝が痛い人へ!〜膝痛の原因・予防3つのポイント〜

監修: 光伸メディカルクリニック院長 中村 光伸  免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

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多くの人が、趣味でテニスを楽しんでいます。しかし、テニスは足腰に負担がかかるため、日頃身体のメンテナンスをおこたると突然膝痛に悩まされることもあります。そこで、いつまでも快適にテニスを楽しむための膝痛対策をご紹介しましょう。

  1. テニスをしていて膝が痛む原因
  2. 痛みを和らげる方法
  3. 膝痛を予防する方法

1.テニスをしていて膝が痛む原因

テニスというスポーツは、走る・ダッシュする・跳ぶ・方向転換する…など、さまざまな動きが求められます。さらに、スピードも要求されるのです。そのために、テニスは、激しい運動トップ10に入ります。趣味のスポーツのなかでも、テニスは幅広い世代で親しまれているスポーツです。しかしながら、長年テニスに親しんできた人のなかには中高年になると、「最近テニスのときに膝の痛みを感じる」という人が多くなります。テニスのときに膝の痛みを感じるのは、どのようなことが原因なのでしょうか。

1-1.膝の使い過ぎ

テニスのとき、頻繁に動き回っていると、膝の使い過ぎ(オーバーユース)が原因で膝が痛くなるのです。通常は、運動により負荷を受けた身体の組織は一度壊れてから、修復され再生します。しかしながら、テニスで身体を使い過ぎると、修復のスピードが間に合わず膝痛などのトラブルの原因になるのです。

1-2.筋力の低下

加齢などで膝周辺の筋力が衰えていると、膝にも影響を及ぼします。筋力が衰えると、足を伸ばしたときに膝を支えられない、不安定になる、衝撃を吸収できないなどの状態になり痛みを引き起こすのです。また、筋力が衰えていると、筋肉疲労の回復も遅くなってしまいます。

1-3.ウォーミングアップ不足

テニスをする前に、軽くストレッチやランニングでウォーミングアップをすることが大切です。身体を温め血行をアップして、筋肉を柔らかくほぐすために行います。ウォーミングアップを行わないと、関節や筋肉がこわばったままで急に激しく動くことになるのです。そのため、テニス中の膝への負担を和らげることが難しくなり、膝痛を招きます。

1-4.クーリングダウン不足

運動をした後には、筋肉に疲労物質が残らないように、軽くランニングやストレッチを行って身体をクールダウンします。クールダウンを行わないと、疲労物質が筋肉に蓄積され疲れがたまり硬くなるのです。硬い状態の筋肉は膝のトラブルを招きます。クーリングダウンは必ず行ってください。

1-5.テニスシューズが身体に合っていない

自分に合っていないシューズを使用していると、膝に負担がかかります。そのため、サイズのみならず、膝や足腰への衝撃を緩和するクッションやインソールがある構造のシューズを選ぶことも大切です。

1-6.加齢による軟骨の減少

膝の関節には軟骨があり、クッション材として衝撃を吸収しています。軟骨は加齢により、年々すり減るため膝に痛みを感じるようになるのです。筋肉疲労がとれないうちに、過度にテニスなどのスポーツを行うことも関節軟骨の摩擦を早めます。

2.痛みを和らげる方法

テニスをしているとき、テニスをした後などに膝に痛みを感じたら、痛みが和らぐまでしばらく休息をとりましょう。痛みがあるのに無理をして練習を重ねると、悪化してしまいます。さらに、痛みが2日以上続いたり、強いときには放置しないで、整形外科で診察してもらいましょう。

整形外科・整骨院・接骨院のどれに通えばいいの?と迷う人もいます。整骨院や接骨院では、レントゲン検査・血液検査・CT・MRI・注射・内服薬の処方・ギプスなどの処置は行いません。膝に感じている痛みの原因を正確に知るには、整形外科のほうが確実といえるでしょう。

また、日常的には食事や栄養補給・運動・マッサージ・ツボ押しなどで痛みを和らげる方法もあります。ただし、痛みの原因がはっきりしないうちに、自己流で運動・マッサージ・ツボ押しを行うとより悪化してしまうこともあるので要注意です。

湿布なども、状態によって温めたほうがいいのか冷やしたほうがいいのかは異なります。整形外科で検査をして原因がわかってから、医師のアドバイスをもとに、マッサージに通うなり、痛みを和らげる運動を行うなりをしたほうがよいでしょう。

3.膝痛を予防する方法

膝に痛みを感じたときは、2〜3日テニスは控えて筋肉を休ませることが大切です。休息をとっても痛みや違和感があるようなら、整形外科で受診して原因をはっきりさせてください。また、膝痛を根本的に改善するには、医者まかせだけではなく、自分でライフスタイルを変えて予防することも大切です。膝痛を予防するには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。

3-1.適度に脚を使う運動をする

膝に痛みを感じたときには、安静にして身体や脚を休めることが大切です。しかしながら、過保護にし過ぎると、膝の骨・軟骨・筋肉・じん帯など、膝を構成する組織がどんどん弱くなり衰えてしまいます。衰えることによりさらに痛みが増すので、適度に膝を動かしてください。

散歩や自転車などの全身運動

痛みを感じない程度に、軽い散歩・ウォーキング・水泳・自転車などを行いましょう。どの程度行っていいのかは、その人によって違います。かかりつけの整形外科医師などに運動を行ってもいいか、どれくらいのひん度で行えばいいかなどを相談して、アドバイスをもらってください。

柔軟やストレッチを行う

日常的に柔軟やストレッチを行うことは、筋肉や関節を柔らかくほぐします。膝が動く範囲も広がり、血行もアップして痛みも軽減できるのです。太もも・ふくらはぎ・アキレス腱などを伸ばす柔軟やストレッチがおすすめです。また、お風呂に入って身体が温まっているときのほうが楽に動かせます。ただし、膝の痛みが激しいときに無理をして行うのはやめてください。

3-4.筋力トレーニングを行う

膝回りの筋肉や骨・じん帯を鍛えるトレーニングを重ねると、膝をしっかりと支える力がアップします。膝回りがしっかりと安定することで、膝痛を予防できるのです。トレーニングには、椅子に座ったまま片足ずつ上げ下げする方法やスクワット、チューブトレーニングなど、さまざまな方法があります。インターネット上でも動画が数多くあげられているので、参考にしながら自分で行える方法を選んでください。ただし、膝の痛みを感じている人は、医師に相談してから行ったほうがよいでしょう。

3-5.体重を落とす

中高年層の場合は、加齢とともに代謝が衰えるので肥満しやすくなります。そして、体重が増加すると膝に負担がかかるのです。最近体重が重くなったなと自覚がある人は、ダイエットを心がけて体重を落とすようにしてください。

3-6.食生活に注意する

健康のために、テニスなどのスポーツを日常的に行っている人は少なくないでしょう。しかしながら、健康管理はスポーツだけでは不十分です。栄養のバランスがいい食生活を心がけることが大切でしょう。健康をキープできるのはもちろん、膝痛の予防や緩和にもつながります。膝痛の予防・緩和には、軟骨を構成する成分や骨を形成して強化する成分を含む食品を積極的に食べることがおすすめです。

軟骨を構成する成分

  • グルコサミン…カニやエビなどのカラ・鶏の手羽先・うなぎ・ヤマイモ・オクラ・いかの軟骨など。
  • コンドロイチン…ふかひれ・うなぎ・どじょう・ヒラメ・ナマコ・納豆
  • コラーゲン…ふかひれ・うなぎ・すっぽん・アンコウ・牛すじ・とんそくなど。

骨を形成し強化する成分

  • カルシウム…小魚・ほうれん草・牛乳・海藻・ひじき・切干大根など。
  • ビタミンD…いわし・うなぎ・鮭・干ししいたけなど。

炎症を軽減する成分

  • オメガ脂肪酸…うなぎ・鮭・いわし・さんま・まぐろ・くるみなど。

膝痛の予防や痛みの改善には、上記の食品を毎日できるだけ摂取するように心がけたいものです。

3-7.サプリメントを利用する

膝痛の予防や緩和には、軟骨を構成するグルコサミンやコンドロイチン、コラーゲンなどの成分が大切です。しかしながら、前項で挙げた食材は、毎日手軽に食べるのはちょっと難しいでしょう。

そこで、手軽に毎日摂取できるのがサプリメントです。グルコサミンやコンドロイチン、コラーゲンのほか、関節軟骨と同じ成分を持つ「UC-Ⅱ」などが配合されているサプリメントを選んでください。サプリメントを選ぶときには、値段の安さではなく、「1日に必要な成分の含有量がきちんと含まれているか」を確認することが大切です。

UC-Ⅱ」の詳細については、下記ページをご覧ください。

http://www.my99box.com/膝痛でお悩みの方へ

4.まとめ

いかがでしたか?

趣味でテニスを楽しんでいるものの、膝痛が気になるので予防したい、改善したいと思っている方に向けて、以下のようなことをまとめてみました。

  1. テニスをしていて膝が痛む原因
  2. 傷みを和らげる方法
  3. 膝痛を予防する方法

膝に痛みや違和感があったら、身体を休める、医師に診断をしてもらうなどの対処が必要です。それとともに、自分に合った方法で予防・改善を行いましょう。いつまでもテニスを楽しむためにも、痛みが気になったら無理をせず、しっかり対策をとってください。

光伸メディカルクリニック院長中村 光伸

監修者

中村 光伸
光伸メディカルクリニック(東京 新宿)院長
医学博士
日本整形外科学会専門医
日本整形外科認定スポーツ医
日本整形外科認定リウマチ医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本抗加齢学会認定専門医
日本胎盤臨床医学会認定専門医
日本美容皮膚科学会
日本レーザー治療学会

東京生まれ。北里大学医学部卒業、北里大学整形外科入局。
学位習得後、フンボルト大学外傷再建外科学(ドイツ)・チャンガン大学形成外科美容外科(台湾)へ留学。 Jリーグヴァンフォーレ甲府チームドクター、山梨学院大学陸上競技部(駅伝)チームドクターを歴任。 北里大学整形外科専任講師、北里大学救命救急整形外科部長、松倉クリニック&メディカルスパ等を経て、2011年12月、自身の理想とする医療を実現するため「光伸メディカルクリニック」を開業。 “リバースエイジング・健康寿命を延ばす”を命題に“見た目”の大切さと“動き目”の大切さを唱え、「整形外科」「美容外科」「美容皮膚科」「リハビリテーション科」を一つの科として診療している。

著書
「3か月で10歳若返る わたしはリバースエイジングドクター」(H304月1日発刊予定) メディア掲載歴
『Domani』2018年3月号、『VoCE』2017年11月号、『厳選 クリニックガイド』、『VOGUE』2017年9月号、『VoCE』2017年4月号、『VoCE』2017年3月号、『ViVi』2016年8月号、『VoCE』2016年6月号、『InRed』2016年6月号、『VOGUE』2016年1月号、『DRESS』2016年2月号、『MAQUIA』2016年2月号、『VoCE』2015年2月号、『VOGUE』2015年1月号、『MyAge』2015年秋冬号、他多数