便秘が悪寒や寒気を招く

便秘が悪寒や寒気を招く!? その原因と解消法を紹介します。

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便秘が続くと、よく寒気を感じるようになるという方はいませんか? 便秘になるとお腹の張りや肌荒れ・イライラなどの体の不調が起こりますが、寒気もその一つです。便秘が長引くにつれて寒さは増し、ひどい場合には貧血を引き起こすなど日常生活に支障が出ることもあるでしょう。

そこで、今回は便秘になると寒気や悪寒を覚える理由やその対処方法をご紹介しましょう。

  1. 便秘と寒気の関係について
  2. 便秘由来の寒気を解消する方法
  3. 便秘と寒気に関するよくある質問

寒気や悪寒の原因が分かれば、すぐに対処できます。便秘がちの方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。


1.便秘と寒気の関係について

はじめに、便秘と寒気の関係についてご紹介します。なぜ、便秘になると寒気や悪寒が起こることがあるのでしょうか?

1-1.寒気や悪寒を感じる原因とは?

寒気や悪寒は文字どおり、寒さを感じた際に起こるものです。私たちの体は血液などによって36度~37度の間に保たれています。しかし、何らかの原因で体温が下がったり体温を保てなくなったりすると、体は生命維持に必要な内臓を最優先に温めるため、皮膚の毛細血管を閉じて血流を減少させるのです。血が巡りにくくなった皮膚の表面温度が下がり、寒気や悪寒を覚えます。

1-2.なぜ、便秘になると寒気を覚えるのか

便秘になる原因はいろいろあります。その中の一つが、自律神経の乱れです。自律神経は体温や眠気・胃腸の蠕動運動など、意志の力で調節することのできないからだの機能を司っています。この自律神経が乱れると胃腸の蠕動運動が鈍くなったり、体温調節がうまくいかなくなったりするのです。体が勝手に体温が下がっていると判断して皮膚の血管を縮小させてしまうことがあります。そのため、便秘と寒気が同時期にしかも頻繁に起こることもあるのです。

また、便秘になると大腸がガスや便で圧迫されます。お腹の張りや痛みを感じることもあるでしょう。この時、膨らんだ大腸で体の内側が圧迫されて血行が悪くなることがあります。そのため、寒気を感じるのです。また、便秘が続くと体は何とかして便を押し出そうと強めに蠕動運動を起こすこともあります。便秘薬を飲んだ場合も同様です。しかし、便が硬い場合はなかなかスムーズに排便できないこともあります。便意はありますのでいきみますが、血流が悪くなって寒気が起こるのです。ひどい場合は、貧血を起こしてトイレで倒れてしまう方もいます。

1-3.寒気と共に起こりやすい症状

便が出そうで出ずにいきんでいるうちに寒気がしてくる場合は、腹痛や吐き気が一緒に起こることも珍しくありません。この場合、便が出れば吐き気や寒気が嘘のように治まってしまいますが、出るまでにつらい思いをすることも多いでしょう。
自律神経の乱れが原因で便秘が起こっている場合は、気分の変調や肩こり・寝つきの悪さなどが同時に起こることがあります。

2.便秘由来の寒気を解消する方法

では、便秘由来の寒気や悪寒を覚えた場合はどうすればよいのでしょうか?この項では、解決策の一例をご紹介しましょう。

2-1.体を温める

腹痛などを特に感じず、寒気だけがひどい場合はまず体を温めましょう。厚着をしたり腰などに使い捨てカイロを貼ったりするのも効果的です。体を内側から温めたい場合は白湯や温かいほうじ茶・麦茶を飲みましょう。コーヒー・紅茶・緑茶はカフェインが入っているため興奮作用があり、おすすめできません。

2-2.お腹をマッサージしてみる

便意があっても便が出ずに腹痛も起こっている場合は、お腹全体をマッサージしてみましょう。腸の蠕動運動が促進されて便が出る場合があります。また、お腹をマッサージしながら便座に座っているとお腹が温まって出やすくなるでしょう。便意がないのにお腹が痛い場合は、白湯などを飲んで便意を促し、お腹をかばうように体を丸めていると熱の発散を防いで寒気が治まりやすくなります。便秘が長期間続いている場合は、浣腸など即効性がある薬を使い、すぐに便秘を解消させましょう。

2-3.便秘を解消する

腹痛や便意がなく、単に寒気を頻繁に感じるようになった場合でも、便秘の早期解消は大切です。便秘になってまだ2~3日目の場合は、朝起きた際に白湯を飲んだりウォーキングなどの運動をしたりしてみましょう。腸の蠕動運動が促進されて便秘が解消しやすくなります。便秘になって5日以上が経過している場合は、便の水分が抜けて腹部の中で硬くなっている可能性があるので、便秘薬を利用して排出を促しましょう。
複方熊胆円(ふくほうゆうたんえん)が、胃腸の働きを整える漢方薬で、便秘解消の効果もあります。

2-4.注意点

便秘が続くと早く解消しなければ、と焦ることもあるでしょう。だからといって市販薬を用量以上飲んではいけません。便秘薬は腸の蠕動運動を促進させる効果がありますが、飲み過ぎると腹痛の原因となります。また、腸の蠕動運動ばかり強くなっても便が水分を失って硬くなっている場合は、うまく排出できずに腹痛が強くなることもあるでしょう。便秘薬は用法と用量を守って使用してください。また、市販の便秘薬を用いて便秘を解消し続けてしまうと、便秘薬がないと腸が動かなくなってしまいます。市販の便秘薬は常用を控えましょう。

3.便秘と寒気に関するよくある質問

Q.寒気は、体を温めているとよくなるのでしょうか?
A .一時的に解消しますが、根本的に解決するためには便秘を解消するのが一番です。

Q.便秘薬はどのようなものを使えばお腹が痛くなりにくいのでしょうか?
A.化学合成した錠剤よりも漢方薬の方が効き目は穏やかです。

Q.便秘が何日くらい続くと寒気が起こりやすいのでしょうか?
A.個人差はありますが、3日以上続くとお腹の張りや寒気が起こりやすくなります。

Q.冷たい水を飲んだ方が便秘解消に効果的な気がするのですが、ダメでしょうか?
A.冷たい水を飲むと胃腸の働きが悪くなりますので、常温から白湯がおすすめです。

Q.マッサージをしても便が出にくい場合はどうしたらいいのでしょうか?
A.いきみっぱなしをやめて、一度筋肉を弛緩させてからもう一度いきんでみてください。

4.おわりに

いかがでしたか? 今回は便秘と寒気の関係をご説明しました。便秘は一見すると便が出ないだけの症状に思えますが、便秘が長引くほど様々な体調不良が出ます。また、便秘が長引くと「出そうで出ない」状態が続き、切れ痔などの原因にもなるでしょう。便秘はできる限り早く解消するに越したことはありません。便秘がちになったら食生活を見直すなどして早めの解消を心がけましょう。