
非変性Ⅱ型コラーゲンで関節の悩みを解消!サプリメントで効果的に!
2017/05/31
2018/06/22
監修: 光伸メディカルクリニック院長 中村 光伸
非変性Ⅱ型コラーゲンとは人間の体内に存在する成分であり、サプリメントで効果的に摂取できます。コラーゲンと言えば、美容を維持する際に欠かすことのできない成分として有名です。しかし、実は肌だけでなく、血管や腱(けん)・軟骨などにも存在していることをご存じでしょうか? 特に、関節軟骨に多いのが「Ⅱ型コラーゲン」です。しかし、残念ながら食品から摂取しようとしても、途中で変性してしまうため効果は得られません。
そこで、非変性のⅡ型コラーゲンを摂取できるサプリメントについてご紹介しましょう。
この記事を読むことで、関節痛の緩和に役立つ非変性Ⅱ型コラーゲンを効果的に摂取する方法がわかるはずです。ぜひ参考にして、不快な症状を改善してください。
1.非変性Ⅱ型コラーゲンとは?
まずは、非変性Ⅱ型コラーゲンについて解説します。
1-1.どんなものか?
非変性Ⅱ型コラーゲンは「進化系コラーゲン」とも呼ばれるたんぱく質です。人間の関節軟骨の60~80%は水分でできていますが、水分をのぞいた20%以上はⅡ型コラーゲンで成り立っています。
1-2.働きや部位について
関節軟骨が摩擦によってすり減ると、関節に痛みが起こります。Ⅱ型コラーゲンを増やすことで、関節軟骨を再生することができるのです。実際に、Ⅱ型コラーゲンを摂取し続けることで、関節リウマチの改善が期待できます。
1-3.非変性の意味
Ⅱ型コラーゲンを食品から摂取しようとしても、抽出の過程で変性してしまいます。そうなると体内で認識されず、その効果を発揮できないのです。そこで、分子構造を変えずに抽出したものを「非変性」のⅡ型コラーゲンと呼びます。軟骨内に存在するⅡ型コラーゲンに近い形を維持しているため、体に認識されるのです。
1-4.コラーゲンの種類について
コラーゲンは、人間の体を構成する重要な成分です。コラーゲンは、現在28種類の型が存在しており、Ⅰ型・Ⅱ型・Ⅲ型というように分類されています。Ⅰ型は骨や歯・皮膚などの主な成分であり、Ⅲ型は臓器や血管の壁などに多く存在しているコラーゲンです。
1-5.ほかのコラーゲンとの違いは?
たとえば、Ⅰ型コラーゲンはほぼ全身で使用されるのに対して、Ⅱ型コラーゲンは軟骨だけで使用されるコラーゲンです。つまり、Ⅰ型コラーゲンの方が体にとって必要とされる部分が多いと言えます。そのため、たとえⅡ型コラーゲンを食品から摂取したとしても、Ⅰ型コラーゲンとして体内合成されてしまう確率が高いのです。
2.非変性Ⅱ型コラーゲンの働きについて
関節との関係やほかの成分との違いなどをまとめました。
2-1.摂取するとどうなるのか?
軟骨を構成している成分のうち、関節の曲げ伸ばしをスムーズにし、衝撃を吸収するクッションとしての役割を果たしているのがⅡ型コラーゲンなのです。軟骨内のⅡ型コラーゲンを増やすことで、こういった働きをさらに向上することができます。関節の痛みや違和感などといった症状が改善可能になるのです。
2-2.関節との関係
関節に痛みが起こる原因は、その多くが関節軟骨のすり減りによるものです。Ⅱ型コラーゲンには、関節軟骨を再生する働きがあります。そのため、関節に起こった症状を緩和するためには、Ⅱ型コラーゲンの存在が必要不可欠です。
2-3.こんな人が摂取すべき!
非変性Ⅱ型コラーゲンを摂取すべきなのは、以下のような人です。
- 階段の上り下りで膝が痛む
- 関節の動きが悪くなった
- 関節痛に悩んでいる
- 関節リウマチと診断された
2-4.関節によいほかの成分との違い
関節によいと言われている成分はⅡ型コラーゲンのほかにもあります。
2-4-1.グルコサミン
軟骨を構成する成分を作り出すのが、グルコサミンです。加齢などによってすり減ってしまった軟骨を修復する働きがあると考えられています。変形関節症の進行を食い止める効果があることでも知られている成分です。しかし、グルコサミンは体内で分解されてしまうため、サプリメントなどでは関節をサポートする力がほとんど期待できません。
2-4-2.コンドロイチン
コンドロイチンには、軟骨の弾力性を高める働きがあります。血管が通っていない軟骨に栄養を運び届けるのが、コンドロイチンの役割なのです。軟骨の水分保持に欠かすことができない、非常に重要な成分と言えます。しかし、こちらもグルコサミン同様、体内に入ると分解されてしまうため、サプリメントで十分な効果を期待することはできないのです。
2-4-3.ヒアルロン酸
高いクッション性があり、関節部を保護しているのがヒアルロン酸です。年齢と共に体内のヒアルロン酸が減少してくると、関節に痛みが出ます。そのため、外部から摂取することで関節のスムーズな動きを維持することができるのです。
3.非変性Ⅱ型コラーゲンを摂取するために
では、非変性Ⅱ型コラーゲンを摂取するにはどうしたらよいのでしょうか。
3-1.何から摂取するのか?
前述した通り、食べものから摂取しようとしても、その過程で構造が変性してしまい、効果を得ることはできません。そこで、分子構造が変わらない「UC-Ⅱ」という食品素材を使用したサプリメントが登場したのです。鶏軟骨から抽出したもので、化学処理や高熱加工を行わないことから、Ⅱ型コラーゲンと同様の効果を期待できます。
3-2.摂取のタイミング
サプリメントは、空腹時に飲むのが望ましいでしょう。満腹時に飲むと、ほかの物質を消化するために小腸の機能が働き、非変性コラーゲンが体内に入ったことを感知できなくなってしまう可能性があります。そのため、タイミングとしては、食後2時間以上たってから、就寝前などの空腹時がおすすめです。
3-3.摂取時の注意点
非変性Ⅱ型コラーゲンは天然成分です。ほかのサプリメントや薬などと併用しても問題はありません。しかし、併用するよりも、単独で摂取した方が効果が高いと言われているのです。併用するように医師の指示があった場合以外は、単独で飲むことをおすすめします。
3-4.サプリの選び方
サプリメントにはさまざまなものがあり、その中から何を選んだらよいのか分からない人も多いでしょう。中には、成分名を表示するためだけに少量しか配合されていないものもあります。口コミなどもしっかりチェックして、慎重に選ぶようにしましょう。また、定期購入すると割引の対象になるものもあるため、できるだけ利用しやすいものを選ぶのがおすすめです。サプリメントの製造・販売を行っている「私の救急箱」では、非変性Ⅱ型コラーゲンと同様の成分を持つ「楽らく歩」を販売しています。厳しい規準で製造された高品質サプリメントであり、1日2粒飲むだけで高い効果を実感できると評判です。サプリメント選びに迷ったときは、ぜひチェックしてみてください。
4.非変性Ⅱ型コラーゲンに関するよくある質問
「非変性Ⅱ型コラーゲンについて知りたい」という人が感じる疑問とその回答をまとめました。
Q.関節痛の主な原因にはどのようなものがありますか?
A.多くは、軟骨がすり減ってくることに原因があります。そのほかにも、年齢と共に筋力が衰え、関節への負担が大きくなることも原因と考えられるでしょう。
Q.なぜⅡ型コラーゲンはそのまま摂取すると変性してしまうのですか?
A.コラーゲンは、水に溶けにくく熱に弱いという性質を持っています。抽出のために熱を加えることでらせん構造が壊れ、変性してしまうのです。
Q.関節リウマチが起こるメカニズムはどのようになっていますか?
A.自己免疫の異常により、Ⅱ型コラーゲンを異物として判断し、攻撃してしまうことで起こると言われています。免疫に異常が起こる原因はまだ解明されていないのが実状です。
Q.非変性Ⅱ型コラーゲンには副作用がありますか?
A.コラーゲンは基本的にたんぱく質であり、副作用の心配はありません。ただし、妊娠中や授乳中の服用については副作用に関するデータがないため、使用を控えるのが望ましいでしょう。
Q.非変性Ⅱ型コラーゲンは、関節リウマチ以外にも効果がありますか?
A.関節リウマチ以外にも、膝変形関節症やスポーツが原因で起こった関節痛にも効果があると言われています。
まとめ
いかがでしたか? 非変性Ⅱ型コラーゲンの役割やサプリメントの効果についてまとめました。関節の痛みや違和感は、日常生活を送る上で大きな障害になります。病院での治療やセルフケアも必要な場合があるでしょう。そういったケアと同時に、ぜひサプリメントを試してみてください。効果的に症状の改善が期待できる可能性もありますよ。

監修者
中村 光伸
光伸メディカルクリニック(東京 新宿)院長
医学博士
日本整形外科学会専門医
日本整形外科認定スポーツ医
日本整形外科認定リウマチ医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本抗加齢学会認定専門医
日本胎盤臨床医学会認定専門医
日本美容皮膚科学会
日本レーザー治療学会
東京生まれ。北里大学医学部卒業、北里大学整形外科入局。
学位習得後、フンボルト大学外傷再建外科学(ドイツ)・チャンガン大学形成外科美容外科(台湾)へ留学。
Jリーグヴァンフォーレ甲府チームドクター、山梨学院大学陸上競技部(駅伝)チームドクターを歴任。
北里大学整形外科専任講師、北里大学救命救急整形外科部長、松倉クリニック&メディカルスパ等を経て、2011年12月、自身の理想とする医療を実現するため「光伸メディカルクリニック」を開業。 “リバースエイジング・健康寿命を延ばす”を命題に“見た目”の大切さと“動き目”の大切さを唱え、「整形外科」「美容外科」「美容皮膚科」「リハビリテーション科」を一つの科として診療している。
著書
「3か月で10歳若返る わたしはリバースエイジングドクター」(H304月1日発刊予定)
メディア掲載歴
『Domani』2018年3月号、『VoCE』2017年11月号、『厳選 クリニックガイド』、『VOGUE』2017年9月号、『VoCE』2017年4月号、『VoCE』2017年3月号、『ViVi』2016年8月号、『VoCE』2016年6月号、『InRed』2016年6月号、『VOGUE』2016年1月号、『DRESS』2016年2月号、『MAQUIA』2016年2月号、『VoCE』2015年2月号、『VOGUE』2015年1月号、『MyAge』2015年秋冬号、他多数