腹痛によい食べ物と悪い食べ物を紹介! 食事のポイントは?

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日常生活に支障をきたす腹痛は、とてもやっかいなものですよね。食欲はないけど何かを食べなければならないとき、おなかに入れる食べ物によって腹痛が悪化する可能性もあります。なるべく、胃腸に負担をかけない食べ物を摂取しなければなりませんが、一体どの食べ物を口にすればよいのか分からない方が多いでしょう。そこで、本記事では、腹痛の原因から口にしてよい食べ物・悪い食べ物まで具体的に説明します。

  1. 腹痛について
  2. 腹痛時の食べ物について
  3. 腹痛の対処法
  4. 腸の働きをよくする方法
  5. 腹痛に関してよくある質問

この記事を読むことで、腹痛のときに口にしてよい食べ物と悪い食べ物が分かります。知りたい方はぜひチェックしてください。


1.腹痛について

腹痛を経験した方は多いと思いますが、具体的にどのような症状なのか詳細については分からない点が多いでしょう。まずは、腹痛の原因やメカニズムなど基礎知識を身につけることが大切です。

1-1.腹痛とは

腹部に感じる痛みとして自覚される症状を「腹痛」といいます。腹痛には大きく分けて「内臓痛」と「体性痛」の2種類があり、それぞれ痛みの部位・強さ・発症の仕方が異なるのです。
内臓痛は、消化管の伸縮・伸展・痙攣(けいれん)・拡張などによって起こる痛みとなります。自律神経を介して感じる腹痛で、おなか全体が何となく痛い・吐き気・冷や汗などが症状です。
体性痛は、腹部の臓器をおおっている腹膜(ふくまく)・腸間膜(ちょうかんまく)・横隔膜(おうかくまく)などに分布している知覚神経が刺激されることで起こります。刺すような鋭い痛みが特徴で、内臓痛よりも痛みの部位がハッキリしているタイプです。

1-2.主な原因

腹痛の原因は、日常生活からくるものと疾患からくるものがあります。
日常生活が関係する原因は、食べすぎ飲みすぎ・ストレスや温度差による自律神経の乱れ・便秘・下痢などです。中でも、ストレスによる自律神経の乱れが原因で腹痛になるケースが増えています。過度の精神的ストレスだけでなく、エアコンで冷えた室内や暖房で汗ばむ冬の室内など、室内外の温度差による身体的ストレスも原因の1つです。
そして、腹痛を伴う疾患が原因になっていることもあります。たとえば、急性胃炎・胃潰瘍(いかいよう)・十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)・腸閉塞などです。胃腸の疾患だけでなく、腎臓(じんぞう)・膵臓(すいぞう)・胆のうの疾患でも腹痛が起こります。

1-3.腹痛が起こるメカニズム

腹痛が起こるメカニズムは、原因によって多少違いがあります。ここでは、自律神経の乱れによる腹痛のメカニズムを以下にピックアップしてみました。

  1. ストレスを感じると、体を緊張状態にさせる交感神経が刺激される
  2. 交感神経の興奮が続き、さらに不安・疲れがたまる
  3. 一定期間、交感神経の興奮が続くと、バランスをとろうとして副交感神経も興奮する
  4. 副交感神経の興奮によって内臓の働きが過剰になり、胃腸の筋肉が過剰に伸縮する
  5. 腹痛を感じると、その刺激で交感神経がさらに興奮する
  6. 交感神経と副交感神経がお互いに過剰興奮することでバランスが保てなくなり、慢性的な便秘・下痢・腹痛になる

1-4.起こりやすい人

日常生活が乱れている・便秘が続いている・過剰なストレスを感じる人は、腹痛が起こりやすい傾向があります。不規則な日常生活を送る人ほど、便秘になりやすく腹痛が伴うでしょう。腹痛が起きたときは、生活が乱れている可能性もあります。また、刺激物ばかり食べていると、胃腸を痛めがちです。食生活で栄養が偏る人も、腹痛が起こりやすいといえるでしょう。

2.腹痛時の食べ物について

腹痛時に食べてよい物と食べてはいけない物を紹介します。

2-1.食べてよい物

基本的に、腹痛時は胃腸にやさしい食べ物が好ましいです。特に、リンゴをおすすめします。風邪のときもリンゴを食べるという方は多いでしょう。リンゴにはペクチンと呼ばれる成分が含まれており、腸内の悪玉菌を除去する効果があります。食物繊維なので腸内もキレイに掃除してくれるのです。リンゴを擦って食べたり、ジュースを飲んだりするとよいでしょう。
また、腸内環境を整えるヨーグルトもおすすめです。ヨーグルトには、乳酸菌・ビフィズス菌が多く含まれており、これらは腸内で善玉菌の働きをします。悪玉菌を除去して、腸内環境を整えるのに効果抜群の食べ物です。ヨーグルトにはちみつを加えると、さらに効果がアップします。はちみつの糖分はビフィズス菌の働きを助け、強い殺菌効果があるのです。

2-2.食べてはいけない物

逆に、腹痛時に食べてはいけない物は、脂肪分の多い食べ物です。唐揚げなどの油物やケーキなどの甘い物は極力控えてください。これらは、腸に大きな負担をかける食べ物です。また、唐辛子・スパイスなどが入っている激辛系の食べ物もNGとなります。荒れた腸内がさらに荒れてしまうでしょう。たとえ、大好物だとしても腹痛時に食べると悪化するので注意してくださいね。

2-3.注意点

食べ物も大切ですが、水分補給も必要です。飲みすぎはおなかを壊すというイメージがありますが、体の水分が不足するほど腹痛がひどくなる傾向があります。下痢をした後は脱水状態になるため、きちんと水分補給をしてください。ただし、一気に大量の水を飲むと、胃がびっくりしてしまうのでNGです。時間を空けながらこまめに摂取することをおすすめします。

3.腹痛の対処法

腹痛が起きたときの対処法を紹介します。悪化しないためにも、正しい対処法をチェックしておきましょう。

3-1.対処法について

主な対処法をいくつか紹介します。

3-1-1.市販薬

突然の腹痛で困ったときは、一時的な処置として市販薬を使う方法があります。市販薬で対処する場合は、腹痛の原因・症状に合ったタイプを服用しましょう。たとえば、みぞおち付近が痛む場合は、胃痛が原因の可能性があるので胃腸薬がおすすめです。へそまわり周辺は内臓痛の可能性が高いため、鎮痙剤(ちんけいざい)がよいでしょう。

3-1-2.マッサージ

ほかには、おなかをなでてマッサージをする「ガス抜き」も対処法の1つです。腸内に溜(た)まったガスを定期的に抜くことは、腹痛の予防にもつながります。

3-1-3.温める

冷えによる腹痛の場合は、温かい飲み物を飲んでください。白湯(さゆ)でも構いませんが、体が温まるジンジャー・ティーや梅干しをお湯に入れて飲むと効果的です。特に、梅干しは強い殺菌作用があり、腸内に潜む悪玉菌を取りのぞいてくれます。そのまま食べると酸っぱいですが、細かくしてお湯に入れると飲みやすくなるのでおすすめです。

3-2.腸内環境を整える

ほとんどの腹痛は、腸内環境の状態が悪化することで発生します。そのため、日ごろから腸内環境を整える工夫をすることが大切です。まずは、生活環境を規則正しくすごしましょう。偏った食事・不規則な生活が、腸内環境を乱れさせます。栄養バランスの整った食事を心がけ、きちんと睡眠をとり、ストレスフリーな生活を過ごしてください。特に、腸内環境を整える食物繊維・ビタミン・ミネラル・適度な糖質など、バランスのとれた栄養を摂取することが大切です。

3-3.注意点

市販薬を服用しても腹痛が治まらない・日常生活を改善しても痛みがあるという場合は、病気が隠れている可能性があります。そのため、絶対に放置せず病院で検査を受けてください。放置するほど状態が悪化するおそれがあります。また、市販薬に頼りすぎないように気をつけましょう。市販薬で腹痛が治まっても、根本的な原因が解決できたわけではありません。あくまで、一時的な処置ということを覚えておいてください。

4.腸の働きをよくする方法

それでは、腸の働きをよくする方法を具体的に説明します。

4-1.生活習慣について

生活習慣で大切なのは、運動・睡眠・食事の3点です。大人になると仕事が忙しくなり、運動をする機会が減るでしょう。しかし、運動不足は腸の働きが衰える原因の1つなので注意が必要です。ウォーキングやストレッチでも構いませんので、適度に体を動かして腸内の働きを活性化しましょう。そして、睡眠もしっかりとってください。睡眠不足が続くと血行が悪くなり、腹痛になりやすいといわれています。また、精神面でも不安定になりやすいのです。

4-2.食事について

運動・睡眠に続いて大切なのが、食事です。腸内環境を改善する方法の中でも、栄養・食事面は最も大きなポイントでもあります。以下に、ぜひ毎日の食事に取り入れてほしい栄養素をピックアップしてみました。

  • 食物繊維:緑黄色野菜・フルーツなど
  • 有機酸:パイナップル・リンゴ・いちごなど
  • いも類・豆類:納豆・大豆・豆乳・じゃがいもなど
  • 発酵食品:ヨーグルト・乳酸菌飲料・チーズなど

以上の成分をバランスよく摂取することで、腸内環境の改善につながります。ただし、食べすぎには注意してください。栄養素がたっぷり含まれていても、食べすぎは腹痛を起こすきっかけとなります。できれば、腹八分目に抑えましょう。

4-3.複方熊胆円について

私の救急箱」では、無理に排便を促さない方法で便秘改善が期待できる漢方薬、「複方熊胆円」を販売しています。老廃物を排出する胆汁の分泌と胃腸の機能を高め、コレステロールや中性脂肪を抑制する生薬が含まれています。体質改善が期待でき、便秘・腹痛になりやすい体質から解放されるでしょう。ぜひ1度チェックしてください。

5.腹痛に関してよくある質問

腹痛に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.激痛が伴う腹痛で考えられる原因とは?
A.急な激しい腹痛が起きたときは、臓器の病気が原因となりうるため注意が必要です。たとえば、心筋梗塞・大動脈解離などの心臓の病気、腹膜炎・胆のう炎・胆石などの胃腸の病気、尿路結石などの泌尿器系の病気があります。激痛が伴う腹痛の場合は、できるだけ早めに受診したほうがよいでしょう。

Q. 腹痛をやわらげる簡単な方法が知りたい
A.極力、おなかを冷やさないようにすることです。夏の冷房などでおなかが冷えてしまうと、自律神経が乱れ、腸の過剰反応で腹痛が起きる可能性があります。おなかが冷えている場合は、ゆっくりさすったり、カーディガンを羽織ったりするなどして温めてください。また、ゆっくりと呼吸をしたり、おなかを圧迫しないようにベルトや下着をゆるめたりするのも効果的です。

Q.腹痛時に飲んではいけない物とは?
A.コーヒー・炭酸飲料・アルコール類です。コーヒーは整腸効果のある飲み物ですが、刺激性があるので腹痛時にはおすすめしません。炭酸飲料は胃腸を刺激し、おなかが張ったように苦しくなります。アルコール類は胃腸に負担をかけ、消化不良になりおなかを壊すこともあるので注意してください。

Q.下痢が伴うときに食べてはいけない物とは?
A.腹痛と下痢が同時に起きたときは、ゴボウ・海藻類・大豆・ヨーグルト・食物繊維が多く含まれた食べ物などは控えたほうがよいでしょう。腹痛だけなら効果的ですが、下痢を伴う場合はさらに便がやわらかくなり、下痢がひどくなるおそれがあります。下痢が伴うときは、半日~1日食事を控えて腸内を休ませてあげてください。症状が落ち着き始めたら、消化のよいおかゆ・うどん・スープなどを少しずつ摂取しましょう。

Q.腹痛が治まった後の注意点とは?
A.腹痛が治まったから、とすぐに刺激物や油っこい物を食べてはいけません。腹痛の後は、まだ胃腸が疲れきっています。腹痛が治まったとしても、栄養バランスのよい食事を心がけてください。毎日の食生活が、腹痛・便秘の予防につながります。

まとめ

いかがでしたか? 腹痛時に摂取する食べ物によって、状態が悪化することもあります。できれば、刺激物・油っこい物など胃腸に負担がかかる食べ物は控えてください。腸内環境を整える食物繊維・ビタミン・ミネラルなど、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。ただし、下痢が伴う場合は、胃腸を休める必要があります。腹痛の症状・状態によって異なるため、状況をきちんと把握した上で症状をやわらげる食材をとりましょう。