便秘になると出やすくなるオナラの対策とは?
2015/09/30
2016/05/23
監修: 快適ヘルシーライフ編集部
便秘は、多くの方が悩んでいる体調不良のひとつ。
特に、女性は「生まれてから一度も便秘になったことがない」という人の方が少ないのではないと思います。
便秘の弊害(へいがい)はいろいろありますが、オナラが頻繁に出て困っている人も少なくないでしょう。
そこで、今回は便秘になったときに出やすくなるオナラの対策をご紹介します。
たかがオナラ、と思うかもしれませんが時と場合によっては、出ると困る場面も多いでしょう。
また、オナラが出にくくなる方法もご説明します。
便秘になるとオナラが頻繁に出て困るという方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
目次
1.便秘になるとオナラが出やすくなる原因とは?
オナラの原因は、7割が食事や呼吸の際に消化器官の方へ飲みこんだ空気。
2割が血中から出るガス。
そして1割が、腸内で発生するガスといわれています。
ちなみに飲みこんだガスが口から出ると「げっぷ」になるのです。
ですから、炭酸飲料やビールなど二酸化炭素が入ったものを飲むとげっぷが出やすくなるでしょう。
そして、便秘になると腸内環境が悪化して悪玉菌が増えます。
また、悪玉菌は繁殖するときに便を腐敗させるのです。
有機物が腐敗するときは、ガスが発生します。
ですから、便秘になると体内にガスが増えてオナラが出やすくなるのです。
また、便秘になるとオナラが臭くなるという方もいるでしょう。
これは、便の臭いです。
有機物が腐敗すると臭いが出ますね。
便秘が続くほど便の臭いは強くなるでしょう。
そこをオナラは通過して外に出てくるわけですから、オナラも臭くなるのです。
2.オナラをがまんする弊害(へいがい)とは?
時と場合によっては、オナラを出せないこともあるでしょう。
ですが、オナラをがまんしているといろいろな弊害(へいがい)が起こるのです。
この項では、その一例をご紹介しましょう。
2-1.腹痛が起こりやすくなる
オナラをがまんしていると、腸の中がガスでいっぱいになってしまいます。
腸は、ぐるりとほかの内臓を取り囲むように収まっているのです。
ですから、腸がガスでいっぱいになると内臓を圧迫して腹痛が起こりやすくなるでしょう。
しかも、圧迫が強くなるほど痛みもひどくなります。
「ひどい腹痛で病院を受診したら、腸の中がガスでいっぱいだった」という例も珍しくありません。
2-2.内臓に負担がかかる
体外へ出られなかったガスの一部は、腸壁から吸収されて血液へ流れます。
この血液中の汚れをろ過するのが、肝臓の役目です。
便秘のときのガスの中には、腐敗成分など体に有害なものが多く含まれています。
ですから、肝臓の負担が大きくなるでしょう。
また、ろ過できるのは「毒素」だけです。
臭いはそのまま皮膚から体外へ出ていきます。
ですから、便秘が続くと体臭や口臭が強くなることもあるのです。
2-3.腸内環境がますます悪化する
ガスが腸内にたまり続けると、腸内環境はますます悪化します。
そうなると、便秘が長引くだけでなく大腸がんやポリープのリスクも悪化するでしょう。
オナラをがまんするくせがついている人ほど、そのリスクは高いのです。
2-4.ストレスがたまる
「オナラをがまんしなければ」という気持ちが強いほど、それがストレスになります。
ストレスがたまると「呑気症(どんきしょう)」といって、空気を大目に飲みこむ症状があらわれる人も珍しくありません。
また、ストレスが便秘の引き金になることもあります。
つまり、オナラをがまんしなければという気持ちが、便秘の原因というケースもあるのです。
3.便秘のときのオナラ対策とは?
では、便秘になったときにどうすればオナラが出にくくなるのでしょうか?
この項では、便秘の解消法とともに、腸内にガスがたまったときの対策をご紹介します。
3-1.腹部を動かす
家の中ならば、多少オナラが出てもかまわないでしょう。
腹部を動かすと、腸も一緒に動いてオナラが出やすくなります。
ですから、なんとなくおなかがはって苦しいと感じたら、腰をひねったりあおむけに寝て背中と膝を丸め、腹部を圧迫するポーズをとったりしてみましょう。
そうすれば、オナラが出やすくなります。
一度オナラが出てしまえば、ガスがたまるまでしばらく時間がかかるのです。
便秘が解消せず、外でできるだけオナラをしたくない場合は試してみてください。
3-2.食生活を野菜中心にする
オナラは音だけでなく臭いも気になります。
肉や魚などの動物性タンパク質をたくさん食べると、オナラが臭くなりやすいのです。
また、ニンニクや玉ねぎなど臭いの強いものを食べると、オナラにもその臭いがうつってしまいます。
ですから、オナラがよく出るようになったときは、野菜中心の食生活に切り替えましょう。
タンパク質は豆腐や油揚げといった豆類で取ると、便秘も解消しやすくなります。
3-3.オリゴ糖やヨーグルトを食べる
腸内の善玉菌を増やすと、悪玉菌が減って便秘が解消しやすくなります。
砂糖の代わりにオリゴ糖を使ったりヨーグルトを食べたりすると、便秘が解消しやすくなるでしょう。
また、乳酸菌飲料も同じ効果があります。
なお、プレーンヨーグルトにはちみつをかけると、より効果がアップするでしょう。
4.便秘が続いた場合は、まず解消しよう
便秘が長い間続くと、自力では便が出しにくくなります。
そのような場合は、便秘薬を利用しましょう。
用法と用量を守れば便秘薬は便秘解消に効果的です。
まずは便秘を解消してから、便秘を予防したりしてください。
また、ガスがたまっていて苦しいしオナラをがまんしていないけれど出ないという場合は、腸内で異常が発生している可能性があります。
「まさかオナラで病院なんて」と思うかもしれませんが、前述のようにガスで膨らんだ腸が内臓を圧迫すると激痛が起こる可能性もあるのです。
何をやっても腸内にガスがたまりっぱなしという場合は、一度内科を受診しましょう。
レントゲン撮影などをすれば、なぜガスがたまるのか原因が分かります。
正常にガスが出ないということは、皆様が考えている以上に大変なこと。
さらに、「いつオナラが出るか気になって外出もできない」という場合は、心療内科などを受診してください。
ストレスが減れば腸内にガスがたまりにくくなり、オナラも出にくくなる可能性もあります。
5.おわりに
いかがでしたか?
今回は便秘になると出やすくなるオナラの対策についてご説明しました。
まとめると
- 便秘になると腸内環境が悪化して、臭いの強いオナラが出やすくなる。
- オナラをがまんしていると、腹痛が起こったりがんを発症するリスクが上がったりする。
- 腹部を動かすとオナラが出やすくなる。
- 食生活を改善すればオナラの臭いも減る。
ということです。オナラは生理現象ですから、どんな人も出ます。
しかし、静かな場所や人前でオナラが出てしまえば、恥ずかしいです。
ですから、出かける前日の夜には腹部を動かしておきましょう。
また、便秘がちな人は日頃の食生活を見直してみてください。
コンビニ弁当やインスタントものばかり食べていると、どうしても便秘になりやすいでしょう。
ひとり暮らしの場合は手軽に食べられるバナナやみかんなどの果物を常備しておいても、便秘対策になります。
果物にも食物繊維が含まれていますし、皮をむけばそのまま食べられるので調理の必要もありません。
ヨーグルトと合わせればなおよいでしょう。