急性便秘の原因

急な便秘と腹痛は危険のサイン?病院へ行くべき症状と自分でできる対処法

監修: 快適ヘルシーライフ編集部  免責事項について

可能な限り信頼できる情報をもとに作成しておりますが、あくまでも私見ですのでご了承ください。内容に誤りがあった場合でも、当ブログの閲覧により生じたあらゆる損害・損失に対する責任は一切負いません。体調に異変を感じた際には、当ブログの情報のみで自己判断せず、必ず医療機関を受診してください。

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「昨日まで快調だったのに、急に便が出なくなった…」「お腹が張って痛いけど、これってただの便秘?」

いつもと違う「急な便秘(急性便秘)」は、単なる不調ではなく、何らかの病気が隠れているサインかもしれません。「たかが便秘」と自己判断してしまうのは大変危険です。

この記事では、信頼できる医療情報や公的機関の情報を基に、急性便秘の考えられる原因から、セルフケアで対処できるケース、そして一刻も早く病院へ行くべき危険な症状まで、詳しく解説します。

ご自身の症状と照らし合わせながら、適切な対処法を知ることで、大きな病気を見逃すリスクを減らすことができます。不安な方はぜひ最後までお読みください。

  1. 「急性便秘」とは?慢性便秘との違い
  2. 急な便秘を引き起こす主な原因
  3. 【要注意】病院受診を強く推奨する危険なサイン
  4. 今すぐできる!急性便秘のセルフケア方法
  5. 病院に行くべきタイミングと診療科の目安
  6. まとめ:いつもと違う便秘は身体からのSOS

1. 「急性便秘」とは?慢性便秘との違い

まず「急性便秘」と「慢性便秘」の違いを理解しましょう。簡単に言うと、期間で区別されます。

  • 急性便秘:これまで便通に問題がなかった人が、急に便秘になった状態。一過性のものを指すことが多い。
  • 慢性便秘:便秘の状態が長期間(一般的に6ヶ月以上)続いている状態。

この記事で特に注意喚起したいのは、突発的に起こる「急性便秘」です。生活習慣の乱れが原因であることも多いですが、中には緊急を要する病気の初期症状である可能性も潜んでいます。

2. 急な便秘を引き起こす主な原因

急性便秘の原因は、心配の少ない一過性のものから、病気が関連するものまで様々です。

2-1. 心配の少ない一過性の原因

原因がはっきりしており、腹痛が軽度であれば、まずはセルフケアで様子を見られることが多いケースです。

  • 生活習慣の乱れ:旅行や出張による環境の変化、ストレス、運動不足、水分や食物繊維の摂取不足など。
  • 食事内容の変化:ダイエットによる食事量の減少、肉類に偏った食事など。
  • 薬の副作用:一部の咳止め、痛み止め、抗うつ薬などが原因で腸の動きが鈍くなることがあります。
  • 女性ホルモンの影響:月経前や妊娠中は、ホルモンバランスの変化で便秘になりやすくなります。

2-2. 病気のサインとなる危険な原因

便秘の他に、激しい腹痛や吐き気などを伴う場合は、以下の病気の可能性があります。この場合はセルフケアで様子を見ず、速やかに医療機関を受診してください。

  • 腸閉塞(イレウス):腸がねじれたり、塞がったりして便やガスが通らなくなった状態。
  • 大腸がん:がんが大きくなることで腸が狭くなり、便が通りにくくなることがあります。
  • 腹膜炎:虫垂炎(盲腸)の悪化などにより、腹部の内側を覆う腹膜が炎症を起こした状態。

3. 【要注意】病院受診を強く推奨する危険なサイン

「いつもの便秘と違う」と感じたら、以下の症状がないかチェックしてください。一つでも当てはまる場合は、夜間や休日であっても救急外来の受診を検討すべきです。

  • 冷や汗が出るほどの激しい腹痛
  • 吐き気や嘔吐を繰り返す
  • 発熱を伴う
  • 便に血が混じっている(血便)
  • お腹がパンパンに張り、ガス(おなら)も全く出ない
  • 原因不明の急激な体重減少がある

4. 今すぐできる!急性便秘のセルフケア方法

上記の危険なサインがなく、原因に心当たりがある場合は、まずセルフケアを試してみましょう。

4-1. 水分補給と食事の工夫

まずは十分な水分を摂ることが基本です。特に朝起きてすぐにコップ一杯の水を飲むと、腸が刺激されて動き出しやすくなります。食事では、バナナやヨーグルト、海藻類など、腸内環境を整える食べ物を取り入れてみましょう。

4-2. お腹のマッサージや軽い運動

仰向けに寝て、おへその周りを「の」の字を描くように優しくマッサージするのも効果的です。また、ウォーキングなどの軽い運動は、腸のぜん動運動を活発にする助けになります。

4-3. 市販薬(便秘薬)の上手な使い方

セルフケアで改善しない場合は、市販薬を使うのも有効な手段です。ただし、急な便秘の場合、腸を強く刺激するタイプ(刺激性下剤)は腹痛を悪化させる可能性も。まずは腸内の水分を集めて便を柔らかくする「非刺激性」の酸化マグネシウム製剤から試すのがおすすめです。

5. 病院に行くべきタイミングと診療科の目安

危険なサインがなくても、以下のような場合は一度病院で相談することをおすすめします。

  • 市販薬を使っても3〜4日以上排便がない場合
  • 便秘になったり下痢になったりを繰り返す場合
  • 原因に心当たりがなく、便秘が続く場合

受診する科:まずはかかりつけの「内科」「消化器内科」を受診しましょう。原因に応じて、適切な専門科を紹介してもらえます。

6. まとめ:いつもと違う便秘は身体からのSOS

急性便秘の原因と対処法について解説しました。

  • 急な便秘には、一過性のものと、危険な病気が隠れているものがある。
  • 激しい腹痛、嘔吐、発熱、血便などは、すぐに病院へ行くべき危険なサイン。
  • 危険なサインがなければ、まずは水分補給や食事、市販薬でセルフケアを試す。
  • 市販薬は、まず副作用の少ない「非刺激性」のものが推奨される。
  • 症状が改善しない、または繰り返す場合は、迷わず内科・消化器内科を受診する。

「たかが便秘」と軽視せず、ご自身の身体からのサインを正しく受け止め、適切に行動することが大切です。少しでも不安を感じたら、専門医に相談しましょう。