冬の便秘

冬の便秘。あなたは大丈夫ですか?この方法でスッキリ解消しましょう

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パンパンに張ったお腹(なか)、下腹部の鈍い痛み、便意はあっても排せつできない辛(つら)さ。便秘には、なった人にしかわからない苦しみがあります。特に、冬になると、それまで症状がなかったのに、便秘になる人が多いようです。あなたは、大丈夫?でも、冬に便秘が多くなるのはなぜなのでしょう。その秘密を解き明かしながら、効果的な改善策を紹介します。

  1. 冬に便秘になる人の生活
  2. 冬に便秘が多くなる原因
  3. 冬の便秘の解消法
  4. まとめ

1.冬に便秘になる人の生活

冬の便秘には、さまざまな要因がありますが、いくつかの共通点があります。食生活や生活習慣などです。まず、食生活のことを考えてみましょう。偏った食生活をしていませんか?たとえば、次のようなことです。

  • 肉中心や甘いものを中心とした食生活になっている
  • いつの間にか、タンニンを多く含んだ水分を過剰に摂取している
  • 暴飲暴食をしている

肉や甘いもの中心の食事では、便通によいとされる食物繊維(野菜など)が不足しています。お茶やワインに含まれるタンニンは、美白作用や肌を引き締める効果がある一方で、過剰に摂取すると、腸の粘膜が刺激されて便秘になる可能性大です。それに、冬といえば忘年会や新年会。つい暴飲暴食になりがちです。
こうした偏った食生活は、1人暮らしの女性に多いといわれます。現代ならではの特徴の1つといえるでしょう。

2.冬に便秘が多くなる原因

食生活に加えて、冬ならではの便秘になりやすい理由があります。冬=寒い。このことに起因する生活習慣などです。これらを改善すれば、冬の便秘解消に役立ちます。主な原因を見てみましょう。心当たりがある方はいらっしゃると思います。

2-1.運動不足になっている

寒くなると、どうしても屋内で過ごすことが多くなり、運動不足になりがちです。外出するのも控えてはいませんか?運動量や外出による活動量が少なくなると、代謝量が少なくなり、腸の働きなども鈍くなってしまいます。食欲も落ちてくるでしょう。すると、便の量が少なくなり、便秘につながっていくといわれています。腹筋など、筋肉も弱まってしまいますから、便を押し出す力も落ちてくるでしょう。これらの相乗的な影響で、便秘になってしまうのです。

2-2.水分の摂取量が少ない

意外に思うかもしれませんが、冬は水分の摂取量が少なくなる傾向にあります。というのは、喉の渇きをあまり感じないため、どうしても水分不足になってしまうのです。原因は、排尿による水分不足が1つ。もう1つ、冬は乾燥しているため、自分でも気づかないうちに、気化熱などで水分が失われてしまうのも原因です。
水分が不足すれば、便が硬くなり便秘の症状が生じてしまうのは、いうまでもないでしょう。夏だと汗をかいたりして、喉の渇きを実感できますから、水分を補給する機会も増えてきます。でも、渇きを感じにくい冬は、便秘に関しては、夏以上にやっかいなのです。

2-3.からだが冷えている

冬の寒さで、お腹(なか)を始め、からだ全体が冷えた状態になります。その結果、体温を逃がさないように血管が収縮し、血行が悪くなってしまうのです。血液のめぐりが悪いと、どうなるのでしょうか。まず、腸の動きも鈍くなります。すると、栄養分がうまく吸収できません。栄養分が吸収できないと、からだはますます冷えていくでしょう。こうした悪循環が便秘がどんどん悪化していくのです。

2-4.自律神経の乱れも一因

最近、冬の便秘の要因として、自律神経の乱れによるものではとの指摘があります。自律神経とは、自分の意思とは関係なく、刺激や情報の反応してからだの機能をコントロールしている神経のことです。からだが活発に活動するときに働く交感神経と、その逆で、からだがゆったりとしているときに働く副交感神経の2つがあります。
冬は寒さに対応するため、交感神経の働きが高まるそうです。理由は、体温を逃がさないように、血管が収縮するからだといわれています。血管が収縮するのですから、自然と腸の働きも悪くなり、便秘になるというわけです。

2-5.ガマンしてストレスが高まる

寒いと、何をするにしても億劫(おっくう)になるものです。トイレに行きたくても、「ちょっとガマン」と、つい先伸ばしにしていませんか?ガマンするのが癖になって、便秘になってしまうこともあるようです。
冬の寒さに加えて、ガマンすると、ストレスが高じていくでしょう。ストレスを感じると、いまお話した交感神経の働きが高まります。ということで、やっぱり便秘になってしまうのです。

3.冬の便秘の解消法

便秘になったことがある人によると、便意があっても排せつできないときの辛(つら)さは、「自分で自分のことを呪(のろ)いたくなる」ほどだそうです。なった人にしかいえない表現だと思います。では、どうすれば、冬の便秘を解消できるのでしょうか。ここまで読んでこられた方は、すでにおわかりのこともあると思いますが、それらを含めて冬の便秘の解消法を紹介します。

3-1.食生活を改善する

肉や甘いもの中心の食生活を改めましょう。便通にいいといわれる食物繊維を含んだ野菜、からだをあたためてくれる食材で、冬の便秘を解消してください。便通にいいとされる冬が旬の食材を紹介します。

  • かぼちゃ:冬が旬といわれる野菜の1つです。多くの食物繊維を含んでいるだけでなく、冷えを防ぐビタミンEや風邪をひかないよう免疫力を高めるβ-カロテンが含まれていいて、冬にぴったりの野菜です。
  • キャベツ:便秘にきくといわれる代表的な野菜といえば、キャベツではないでしょうか。コレステロール値を下げて、腸内の老廃物を取りながら排便を促進させてくれます。
  • 春菊:食物繊維や免疫力を向上させる葉緑素を含み、便通を改善させてくれます。春菊の繊維質は、食物繊維やぜん動運動(腸が伸縮を繰り返し、便をこう門へと運ぶ動き)を促進する効果もあるので、便秘解消にとても効果的です。

これ以外に冬が旬の野菜には、セロリ、大根、白菜、ホウレン草などがあります。また、からだをあたためるには、ゴボウ、ニンジン、カブなどの根菜類が効果的です。これらを使ったお気に入りのレシピを考えてみてはいかがでしょうか。
かんきつ類ではみかんがお勧めです。腸の働きを活発化する働きがあります。白い筋を取らずに、袋ごと食べた方がより効果的です。さらに、ヨーグルトは、乳酸菌や善玉菌のビフィズス菌を豊富に含んでいるので、便秘になりやすい腸内の環境を改善してくれます。

また、タンニンを含んだお茶やワインは控えて、代わりの飲み物をにしてはどうでしょうか。たとえばココアには食物繊維が含まれます。甘酒には、飲む点滴といわれるほど、多くの栄養分が入っているそうです。からだがあたたまり、新陳代謝もよくなりますから、便通の改善に効果があります。

忘年会や新年会は、つい飲み過ぎ食べ過ぎになりがちです。しかも、偏った食べ物は、便秘になりやすくなります。鍋料理だったら、野菜を意識して食べ、自宅で食物繊維やミネラルをしっかり補給しましょう。

3-2.適度な運動を習慣づける

適度な運動は、代謝量を増やし、ぜん動運動が活発化したり、善玉菌が増えてきたりと、腸の動きをよくしてくれます。いきなり激しい運動はケガにつながりますから、無理のない範囲で運動を心がけてください。
手軽にできる運動は、ウォーキングだと思います。30分くらいはしたいものです。背筋を伸ばして腕を振り、大股で歩くと効果が上がるといわれています。
運動は、自宅の中でもできるはずです。ストレッチや腹筋運動はどうでしょうか。少しからだを動かすだけでも、だいぶ違ってきます。お腹(なか)をマッサージするのもいいでしょう。

3-3.意識的に水分を補給する

冬は、水分不足になりがちなのは、すでにお話したとおりです。意識的に水分を補給しましょう。ただし、冷たい飲み物は禁物です。胃腸を冷やし、交感神経を高めてしまいます。ですから、白湯(さゆ)など、できるだけあたたかい飲み物にしましょう。からだがあたたまりリラックス効果もあります。すると、交感神経よりも副交感神経の働きが強くなり、便秘を解消してくれるのです。

3-4.お腹(なか)をあたためる

お腹(なか)をあたためるのは、冬の便秘対策の定番です。冬の寒さなどによるストレスは、交感神経を活発にしますから、できるだけあたたかく過ごしてください。特に、下腹部をあたたかくするのがポイントです。お風呂にゆったり入ったり、腹巻きなどであたためたりするといいでしょう。気持ちもリラックスできて、スッキリと便通がよくなると思います。
あたたかくするのは、からだだけでなく、お部屋も同様です。リビングなどは暖房が入っていると思いますが、ぜひ、トイレの暖房も考えてみてください。冬のトイレの寒さは、ちょっといやですよね?

3-5.耐えられないと思ったらお薬を

便秘は、できるならば自分の力で改善したいものです。食事、運動、水分補給などで治れば、それがベスト。でも、どうしても耐えられない。そう判断したら、お薬に頼るのも1つの方法です。
ただし、気をつけなければならないこともあります。お薬によっては、副作用が強いものもあるようです。あるいは、薬に頼っていると、排便能力が落ちるともいわれています。できるだけ副作用がないお薬で、食生活の改善などと合わせて使うのがお勧めです。
また、便秘のときは、栄養の吸収能力が落ちているといわれます。便秘改善になる栄養素を含んだサプリメントを試すのもいい方法です。

4.まとめ

冬になると便秘になるという方に、効果的な解決策を紹介しました。解消のポイントを改めて整理すると、以下のとおりです。

  1. 食生活を改善する
  2. 適度な運動を心がける
  3. 意識的に水分を補給する
  4. お腹(なか)をあたためる
  5. 耐えられないと思ったらお薬を

便秘の辛(つら)さ・苦しさは、生活リズムを崩してしまいます。仕事を始め、日常生活へも影響も大きいものがあるでしょう。紹介した解消法を実践して、1日でも早くご自分の生活リズムを取り戻してください。